日本の金融システムを変えうるDeFiの可能性

March 12, 2020

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本日より日本市場に向けてオリジナル・コンテンツをを提供していきたいと思います。それでは始めましょう!

日本の金融システムでは、他の主要市場と同様に、数十年以上も大きな変化が起こっていません。しかし国際的には、GoogleやAppleといったテックジャイアントと呼ばれる技術系大手企業が金融サービスの提供を検討するなど、経済改革がすでに始まっています。競争力を維持するために、日本が新しいアプローチを試みる時がやってきました。

「暗号通貨へようこそ」シリーズのブログで、ブロックチェーンと暗号通貨の利点は、それが分散型金融つまりDeFiであるということに焦点を当てました。DeFiでは、ソフトウェア・コードを通じて中央機関に頼ることなく、ユーザーに向けた価値を創り出します。DeFiは発展し、ここ2年間でロックされた総価格は10億ドルに達しました。それはまだ世界の金融市場から見たら小規模ですが、ブロックチェーンの世界で中核的な存在感を確立しています。

分散化に焦点を当てることは、必ずしも中央集権機関が取って代わられるべきだということを意味しているわけではありません。DeFiによって銀行や金融サービスプロバイダーは、革新を行う方法が増え、顧客により良いサービスを提供できるようになるということを意味しています。 

変革

以下ではDeFiが金融サービス分野をどのように変革できるのかを紹介します。

  • コスト削減 :DeFiでは労働力が最小限に抑えられるので、DeFiを利用することで銀行などの金融サービスプロバイダーは、サービスを効果的に低コストで提供できます。製造業の自動化と同様にスマートコントラクトによって、何年も前のネットワークシステムの維持や、人による判断に関連したコストが削減できます。
  • 容易さ:イーサリアムとMakerDAOがベースにあるのビルディング・ ブロックのようなDeFiでは、オープンソース・テクノロジーがエコシステム全体に利益をもたらすことができると証明されています。日本の金融サービスプロバイダーは、簡単にこれらのオープンソース・プロトコルを使用または導入し、ユーザーのために新しいものを創造することができます。
  • ユーザーの自由なコントロール:インターネットによって簡単に情報が得られるようになったのと同様に、DeFiでもアクセスが簡易化されたことで、ユーザーが自分の資産を完全にコントロールできるようになります。ユーザーが自由にコントロールことで、これからの財産管理方法が変わっていきます。
  • 流動性提供:金融システムの役割は、結局のところ流動性を提供することになります。過去数十年間、消費支出を促すことが政策決定者にとっての最大の課題でした。DeFiは流動性をユーザーの手に直接委ねているので、流動性において欠けているパズルの穴を埋めるピースのようなものです。

ピンチはチャンス

消費税増税やコロナウイルスを取り巻く先々の不透明さ、ならびに世界的な市場低迷を受けて、日本経済にさらなる景気後退の波が押し寄せています。技術革新で見られる飛躍的な発展に加えて、これらによってすぐに多くの人が経済的に取り残されてしまう可能性があります。

「ピンチはチャンス」とよく言います。ピンチに陥った際は危機感が生まれますが、その危機感によって既存の枠組みに囚われない異なった観点での思考が促されます。オープンソースの分散型金融を活用し次の段階に進むにはどうしたらいいかを考え始めることで、日本は確実に大きく飛躍することができます。

この記事は、新しいテクノロジーを取り巻く様々なユースケース、リスク、課題、このような変化がどのように日本、そしてあなたのような読者の皆さんに影響を与えるかに焦点を当てた、今年リリースしていく予定のブログ記事の第一弾です。もし興味がありましたら、ホームページや他のブログ記事もご覧ください。

March 12, 2020