単数担保型Daiから複数担保型Daiへのバージョンアップについて

2019年9月30日

複数担保型Dai(MCD)により、新たに追加されるCDP担保の種類や待望のDai貯蓄率といった様々な新しい機能がMakerプロトコルで提供されます。これらの新しい機能をサポートするために、Makerスマートコントラクトの中核全体が書き換えられました。したがって、このバージョンアップをうまく活用するためには、CDPで既存の単数担保型Dai(またはSai)や他の単数担保型Dai(SCD)のシステムを利用しているユーザーおよびパートナーは、MCDのリリースの際にMCDへバージョンアップしなければなりません。

重要:現在DaiをウォレットまたはCDPに、もしくは取引所で保有している方は、MCDがリリースされる際にバージョンアップしなければなりません。バージョンアップを行わなかった場合は、以下で説明されている緊急時シャットダウンの対象となります。

SCDからMCDへ円滑に移行できるように、Maker FoundationはMCDバージョンアップガイドを作成しました。このガイドには、Makerエコシステムの様々な関係者に向けてバージョンアップのプロセスの概要が書かれています。詳細は以下のとおりです。

なぜバージョンアップが必要なのか?

MKRガバナンス投票の結果を待つ間、少なくとも数ヶ月はかかると予想されている猶予期間の後、現在のバージョンのMakerプロトコル(SCD)はシャットダウンされ、既存のDaiと残りのSCDのCDPは決済されます。したがって、ユーザーは、猶予期間が終わる前に自身の保有するSaiとCDPをMCDにバージョンアップし、決済を回避しなければなりません。SaiとCDPをバージョンアップしないとどうなるかについては、緊急時シャットダウンについての文書をご覧ください。

プロトコルの使い方によって変わるバージョンアッププロセス

単一担保型Daiから複数担保型Daiへのバージョンアップのプロセスは、使用事例とパートナータイプによって異なります。そのため、そのガイドはいくつかのセクションに別れています。

ユーザーとパートナーのバージョンアップの流れ

SaiとCDPのバージョンアップ

MCDの開始時に、SaiとCDP保有者は、移行アプリを使って手持ちのSaiとCDPをMCDにバージョンアップできます。アプリはmigrate.makerdao.comにてホストされます。簡単に使えるUIを用いることで、ユーザーのSaiバージョンアップと、既存のSCDのCDPを新しいスマートコントラクトシステムへ移行することの手引きを行います。

Saiをバージョンアップするには、ユーザーはバージョンアップするSaiの額を指定し、提出するだけです。トランザクションが完了すると、受け取ったバージョンアップ後のDaiは、バージョンアップを開始したのと同じETHのアカウントに送られます。また、トークンにはDai貯蓄率のサポートといった新しい機能を含まれます。

SaiからDaiへのバージョンアップ用移行アプリのUI

移行アプリでは、既存のCDPのバージョンアップの手引きも行います。ユーザーは、CDPのバージョンアップを選択し、プラットフォーム上でトランザクションを提出するだけです。これにより、移行コントラクトによって確実にCDPがMCDにバージョンアップされます。このプロセスの詳細については、ガイドを参照ください。

CDPのバージョンアップを行う移行アプリのUI

統合パートナー向けバージョンアップのプロセス

Daiステーブルコインは、イーサリアムエコシステム全体で多くのアプリケーション(dapps)にて使用されており、とりわけ分散型金融の分野において採用数が着実に増えています。それぞれDaiの実装方法は異なってきますが、Makerは既存のDaiまたはCDPを利用している様々な関係者が正常にバージョンアップを行い、MCDの追加機能をサポートする方法のプロセスをまとめてみました。ただし、特定の実装に対する最適なバージョンアップを決定するためにサポートが必要な場合は、Maker Foundationのインテグレーション・チームまで連絡をお願いします。

次のステップ

移行アプリと移行コントラクトは、MCDとともにメインネットでローンチされます。それまでの間、GithubでMCDバージョンアップガイドのアップデートを読んでみてはいかがでしょうか。

MakerDAOのさらなる情報については、MakerDAOフォーラムの会話に参加してみてください。


2019年9月30日