コード化された構成可能なインフラ:MakerのDeFiエコシステムの紹介

2020年7月29日

構成可能性(コンポーザビリティ)とは、システムの様々な構成要素を相互に簡単に連携させ、あらゆる満足のいく結果を形成するデザインの特徴です。ソフトウェア・デザインでのコード化された構成可能なインフラの素晴らしい例が、Daiを組み込んだ分散型金融(DeFi)ブロックチェーン・アプリケーションでよく見られます。Makerプロトコルのレゴのような基礎的要素によって、開発者たちは時間をかけず簡単に、Makerの分散型ステーブルコインDaiの恩恵をユーザーに提供する金融ソリューションを構築できます。MakerのGithubのオープンソース・コードのライブラリを利用することで、さらなるイノベーションのためにDeFi構成要素を繰り返し使用または基礎的要素として再構成することが可能です。

レゴのような構成可能性のDeFiへの恩恵

構成可能性によって商品の迅速なイテレーションが可能になり、それによってボトムアップ型の成長が実現されます。ユーザーが担保を裏付けてDaiを発行できるMakerプロトコルなどの構成可能なプラットフォームにとっては、オープンシステムの拡大およびネットワーク効果の力が全てです。ERC20トークン標準規格を使用しているので、他の任意のERC20トークンはDaiとの相互連携でき、簡単な相互運用(インターオペラビリティ)を可能にしています。プロトコル上に一度プロジェクトが構築されると、そのプロジェクトは、世界中のDeFi消費者に様々な商品およびサービスを提供するMakerエコシステムのdappの一部となります。

ほとんどの人がレゴに慣れ親しんでいるだけでなく、自分が作ったものを懐かしく思い出すことができるので、レゴの比喩表現はコード化された構成可能インフラの説明によく使用されます。無限の想像力を持った子供が新しいレゴのセットを手に入れたように、有能な開発者はMakerのDeFi基礎的要素があれば、オリジナルの金融ソリューションを作り出すことができます。

構成可能性がなぜ重要なのか、そしてなぜ構成可能性によって急速なイノベーションが可能なのかを理解するために、ここまで多くの人にインスピレーションを与えているレゴの特徴を考えてみましょう。

  • 共通基準:レゴ製造のフレームワークが明確かつ厳格であることは、全てのレゴのパーツが相互に機能しあっていることを意味しています。それに加え、すべての新しいパーツは常に既存のパーツと互換性があり、ユーザーはどのパーツでも他のパーツに差し込むことができます。この互換性が迅速で簡単な構成可能性を支えています。 
  • ユーザー層の共有:レゴのパーツを「オープンソース」と見ることもできます。すべての人が同じ基準を持った同じ製品を使用しているので、知識の共有およびお互いの作品へのアクセスが簡単です。
  • 活気のある市場:ある人のレゴのパーツが他の人の作品で大きな価値を持つこともあり得るので、レゴパーツの中古市場は非常に繁栄しています。

レゴの構成可能性を実現する特徴は、Makerプロトコルの構成可能性にも当てはまります。構成可能性のおかげで開発者は、既存のdappの上に新しいdappを作成し、Maker上での構築が可能になりました。そうすると次に、このことによってより積極的なコミュニティが構築され、Daiのような共有されているトークンの流動性が高まります。

構成可能性は、開発者がMakerプロトコル上に新しいdappを構築および作成できることを意味しています。

DeFiのインフラとしてのMaker

ブロックチェーンのオープンソースな性質によって、DeFiの基礎的要素およびユーザーを共有することがデフォルトになり、開発者にもユーザーにも相互に恩恵がもたらされています。Makerのオープンソース技術によってアクセスが可能になり、透明性と信頼が促進されているだけでなく、Makerがオープンソースであることは、開発者は他の開発者がMakerプロトコル上に構築したあらゆるDeFiアプリケーションを土台にして組み立てられるということも意味しています。これによってさらなる分散型アプリケーションの作成だけでなく、ユーザー層の飛躍的増加も可能になります。

この「中心地からの成長」効果は、繁華街にある人気の独立したカフェに例えることができます。このカフェの賢い経営者は、このエリアの歩行者から利益を得ているだけでなく、近くのスーパーから仕入れをし、向かいのアートギャラリーから絵を借りて展示しその手数料を稼ぎ、このカフェのステージを利用して観客を増やしている地元のミュージシャンを招いています。顧客がこのカフェを訪れる理由が増えれば増えるほど、このカフェは新たな顧客、さらには他の企業にとってより魅力的な中心地へとなっていきます。構成可能な性質によって、すべての人が好循環の恩恵を受けられます。


Makerエコシステム内のコミュニティが作ったゲーム用dapp

Maker Dapp “ストア”

上記の通りMakerプロトコルでは、ユーザーは担保を裏付けることでDaiステーブルコインを発行できます。しかしMakerエコシステム全体では、それ以上のものを提供しています。Makerエコシステムのページでは、Maker Foundationおよびコミュニティによって作成されたdappを取り上げていて、これはMakerおよびDai愛好家にとって全てのコードが無料であるアプリストアのようなものです。ここではMakerエコシステムのページで見られるDeFiおよびその他dappのいくつかを紹介します。

  • Chai.Money:Dai保有者が自身のDaiでDSRを得ると同時に、それらの資金のトレードおよび送付を可能にするラッパー。
  • 1inch:複数のオーダーブックへのアクセスを提供する分散型取引所アグリゲーター(情報収集所)。
  • Compound:ユーザーが運用益を得られる、またはDaiなどを担保にして資産を借りられるプロトコル。
  • OKEx:アジアの数百万のユーザーにDSRをもたらす市場。
  • PundiX:ブロックチェーンベースでDaiを組み込んだ店舗販売時点情報管理ソリューション。

さらなるdappについてはMakerエコシステムのページをご覧ください。

「ビジネスへの開放」

Makerプロトコルの構成可能性および高まる人気は、急速に成長しているDeFiムーブメントが金融サービス分野に多くの変化をもたらす手助けをしています。暗号通貨の利点に気づく人々が世界中で増え、DeFiはビジネスにも開放されていることが伝わってきています。

Makerプロトコル上での構築についてはMakerDAO開発者ドキュメンテーションをご覧ください。Daiをサポートしている既存のdappおよびサービスについてはMakerエコシステムのページをご覧ください。

2020年7月29日