【Makerブログのご利用にあたってのご注意事項】
当ブログに掲載されている事項は、MakerおよびDaiに関する一般的な情報の提供のみを目的として作成したものであり、特定の商品又はサービスの勧誘や推奨等を目的としたものではありません。

最新のパレットは、アートとブロックチェーン技術の交差点にあることに気づくアーティストが増えてきました。誰でもアート作品を、非代替性トークン（NFT）と呼ばれる唯一無二のデジタル資産に変えることができるようになりました。NFTによりアーティストは、暗号学的に作品の所有権を証明し、公開市場でほぼ円滑に、自身のアートのプログラム、販売、送付およびトレードが可能です。さらにブロックチェーン市場では、皆さんのご想像の通り、アート愛好家は、デジタル通貨でデジタルアートを購入しています。実際Daiは、世界中に簡単に送付できる、安定した価値保存手段であるため、デジタルアート世界で最も人気の暗号通貨になりました。

Maker FoundationのCEO兼MakerDAOの共同創設者のルーン・クリステンセンは、「Daiステーブルコインは、ビデオゲームなどの他の分野では既にNFT購入に使用されており、暗号通貨決済に対応しているアーティスト、美術館およびアートオークション・プラットフォームとDaiは、最適な組み合わせです。トラストレスかつ透明で安全というDaiの性質により、世界中のアーティストおよびアーティストの後援者は、口座から口座へお金を移動させるという現実的な物流ではなく、アートに集中する環境に身を置くことができます。」と言っています。

プラットフォームやアーティストが、どのようにNFTテクノロジー、および統合されたDaiを利用してアート市場を再構築しているか、そして、アクセスを容易化している方法だけでなく、どのようにしてかつてないほどの革新を行っているかについて、見ていきましょう。

Foundation

Foundationは、暗号通貨基盤のプラットフォームであり、ユニークな限定品を売買できる市場です。価格は、需給によって設定されています。Foundationでは、新シリーズの資金を得るためのトークンのプレセール（先行販売）や、初期のバイヤーの競争を促進するためのシリーズの高価および安価な価格設定など、アーティストが自身の作品から収益を得るための幅広い機能が提供されています。それに加え、アーティストは、独自のスマートコントラクトを持っています。つまり、特定の条件がコードに埋め込まれています。例えば、アーティストは、NFTの初回販売価格分を受け取れるだけでなく、そのNFTのその後のトレードの手数料を自動的に得ることができます。¹

「Foundationは、文化の証券取引所の概念を明確にしたいと思っています。Daiはオープンかつ透明で公平なので、非常に好んでいます。Daiの価値は、カルチャー空間と深く関わっています。

—Foundation創設者、Kayvon Tehranian

Foundationは、Daiおよびクレジットカード決済の両方に対応しています。また、「Dai Is Culture’s Currency（Daiは文化の暗号通貨）」と題したDai紹介記事も公開しています。

「Foundation、ならびにDaiのような分散型のツールを持ち、アーティストおよびクリエーターをサポートしているその他のプラットフォームと共に働けることは、とても刺激的です。分散型ツールにより、アーティストおよびクリエーターが、さらに直接的かつ円滑にオーディエンスと繋がる能力、およびオーディエンスにサービスを提供する能力を向上させることができます。」

—Maker Foundationのビジネス開発アソシエイト、Jen Senhaji

Foundationのホームページで特集されている3人のアーティスト。（出典：Foundation）

OpenSea

OpenSeaは、あらゆる種類のデジタルアート、およびコレクタブルの最大規模の市場です。OpenSeaは、人気のコレクションの収集サイトであり、Ethereum Name Service（ENS）ドメイン²やDecentraland³の図面からF1デルタタイムのドライバーやAxie InfinityのAxie（デジタルペット）に至るまで、様々なNFTが提供されています。コレクションの背後にあるプラットフォームが全て、Daiを組み込んでいる訳ではありませんが、OpenSeaではDaiが統合され、販売されているデジタルアイテムへのアクセスが容易になっています。

「Daiは、DeFiおよびNFTエコシステムにとって、重要な構成要素です。デジタルアートや物理的資産等の価値が高い資産は、ETHなどの価格が変動している暗号通貨の影響を受けやすいため、そのような資産に値段をつける際には特に、Daiが便利であると気づきました。Daiがさらに活用されることに期待しています！」

—OpenSeaの共同創設者、Devin Finzer

OpenSeaは、このようなF1デルタタイムのドライバーを含む、幅広い領域のNFTを取り扱っています。（出典：OpenSea）

OpenSeaはまた、ブロックチェーン基盤の経済が組み込まれた仮想現実世界、Somnium Spaceの市場など、他にもNFTトレーディング・プラットフォームも運営しています⁴。このことはつまり、Somniumのコミュニティにいる人なら誰でも、暗号通貨価格の変動を心配することなく市場でステーブルコインDaiを受け入れ、Daiで土地の区画を買うことができるということを意味しています。

OpenSeaは、デジタルアートおよびその他のNFT用にSomniumに組み込まれた市場を運営しています。

「私たちは、VRの中の完全なデジタル生活を構想しています。暗号通貨世界のトークン、アート、およびその他のデジタル資産のボラティリティには、良い面もありますが、悪い面もあります。そのため、コミュニティがSomnium Spaceの区画およびアートをDaiで売買し、自身の資産に対してさらなる管理権を所有できることは、素晴らしいことです。例えば、ある区画を1,000Daiで購入してクラブを建設し、2週間後に1枚100Daiで生涯有効な入場券を10枚販売したとします。そうすると、イーサリアムのようなボラティリティの大きい暗号通貨の価格変動に対応することなく、投資の元をとることができます。」

—Somnium SpaceのCOO、Vita Pur

Async.art

Asyncでは、ユーザーはアート作品の創造、売買、収集およびトレードができますが、ひとつ面白い工夫が施されています。アート作品をプログラムできるのです！アーティストは、作品に加え、その作品の上にコードに従って動く「レイヤー」を作り出し、トークン化することができます。コレクターは、一つ以上のレイヤーを購入し、アーティストが指定した範囲内でレイヤーを変更することができます。言い換えれば、バイヤーも集団の一員として、作品の外観に影響を与えることができます⁵。以下は、ETHの価格に応じて表情を変えるようにプログラムされたモナリザを説明するAsyncの動画です。

9月5日にAsyncは、Daiの熱狂的ユーザーでMakerDAOのサポーターであるラテンアメリカのアーティストCarlos Marcial⁶の作品「Art Is the Currency of the Infinit（アートは無限の通貨）」を用い、Daiを使った初のアートオークションを開始しました。

「Daiおよびその他のステーブルコインを長年愛用しているという彼の個人的な経歴、および世界的な暗号通貨に対する社会的説明も兼ねている作品を作ることができる彼の能力から、Carlos Marcialは、当然のことながら第一候補でした。」

—Async Artの共同創設者およびCMO、Lisa Liang

Marcialの「Art Is the Currency of the Infinite」は、3Dソフトウェアおよびアプリを使って作成されました。

Olive Allen

Olive Allenは、ニューヨークを拠点にしたアーティストであり、彼女の作品では、文化的変革の概念が探究されています。Oliveは過去に、単発の抽象画および限定版シリーズの両方を創造しています。しかし、彼女の最新プロジェクト、The UnBearablesは、非常に異なっています。このプロジェクトは「ゲーム化されたアート」と称され、デジタルアートの境界線をさらに押し広げています。このシリーズは、限定生産された265のNFTで構成されています。NFTはそれぞれ、コロナウイルスに誘発された現在の騒動が、「恐かわいい」コレクタブルのクマとして描かれている、7つの異なるデジタルイメージのうちのどれか一つを表しています。

初回版のThe UnBearablesは、Nifty Gateway⁷で販売されました。Nifty Gatewayは、人気のNFTトレーディングプラットフォームであり、$55,555の値を付けたデジタルアートのオークションセールで先日話題になりました。

The UnBearablesの販売が開始された時、作品はランダムに割り当てられていたので、バイヤーはどのクマのNFTを受け取れるのか分かりませんでした。The UnBearablesのNFTは全て収集可能ですが、中には他よりもレアで価値が高いものもあります。バイヤーが7匹のクマを全て集めると終了する、少し変わったゲームです。

Oliveのオリジナル版のコレクタブルのクマは「ゲーム化されたアート作品」と称されています。

The UnBearablesは非常に人気だったため、Oliveは「Summer Bears」と呼ばれる10個のNFTの特別シリーズを作りました。そのうちのひとつは、プロモーションコンテストで贈与されました。そのほかはOpenSeaで、Daiでのみ販売されています。このシリーズでは、クマたちが夏のアクティビティを楽しんでいますが、アニメーションフレームによって平凡な生活が明らかにされます。夢と、COVID-19によって夏が奪われたという現実を表しています。

Oliveの「Cruel Summer Bears」は、Daiでのみ販売されています。

Museum of Contemporary Digital Art

The Museum of Contemporary Digital Art（現代デジタルアート美術館/MoCDA）は、オンライン媒体でデジタルアートを展示する、オンラインギャラリーであり、収集、教育およびアーティストへのアクセス改善に焦点を当てています。MoCDAは、アートのゲーム化からブロックチェーン業界にいる女性に至るまで、多岐にわたるトピックの議論やプレゼンテーションといった日常的な出来事を通して、これを行っています。例えば、以下のビデオは、MoCDAが行った数多くのパネルディスカッションのうちの一つです。

MoCDAチームは、Tate、SuperRarおよび Blockchain Game Allianceなどの主要なアートおよびブロックチェーン組織と協力して、展示会を開催しています⁸。MoCDAは、クレジットカードおよびPayPalからの現金に加え、ETHおよびDaiでの寄付にも対応しています。

「暗号通貨の台頭、およびデジタルアート収集への関心増加により、コレクターは、慣れている新規資産獲得方法を変更することなく、ポートフォリオの多様化を望むようになってきました。NFT市場ブームが起こり、暗号通貨市場では価格が常に変動しているので、Daiはアート市場での画期的な解決策であり、全ての人が至る所で楽しく安全な体験ができるように、暗号通貨アート市場への高速化かつ簡単なアクセスを提供している、と考えています。」

—MoCDAのCEO、Serena Tabacchi

MoCDAの最新エキシビジョンは「Digital Bodies（デジタルボディー）」と題されています。

Dai：アートに留まらない暗号通貨

デジタルアート世界は、Daiを積極的に採用し、それによりDaiは、その刺激的なムーブメントで非常に人気な暗号通貨になっています。ブロックチェーン上でアートをNFTの形態で提供することにより、デジタルアーティストは、安全で追跡可能性が保証されたプラットフォームで、作品を販売およびトレードできます。偽装はほぼ不可能なため、作品の出所や所有権について、心配する必要がありません。このような利点の結果、NFT全体の販売額は、今までで1億ドルを超えています⁹。

NFTの人気が拡大し、Daiの普及が進んでいくにつれて、これらトークン同士の相乗効果により、さらに発展が促進されます。

毎日世界中の人がDaiステーブルコインの、ひいてはMakerエコシステムの価値を創造しています。MakerDAOおよびDaiステーブルコインについて、学んでみましょう。