MakerDAO、オラクル用の4つの新しいLightフィードを承認

2020年7月16日

MakerDAOのオラクルおよびフィードは、Makerプロトコルと世界市場の架け橋になっています。オラクルとはMakerプロトコル内の特定のスマートコントラクトであり、フィードはオラクルに価格データを提出しているアクターです。提出された価格データはキーパーが読み取ります。キーパーは、Daiと米ドルのソフトペッグを維持するために、清算を引き起こします。各フィードは、一連の様々な取引所に情報を問い合わせを行います。 

MakerDAOの完全な分散化への移行に際してプロトコルのセキュリティを高めるために、Makerガバナンスは先日、4つの「Light」フィードを既存のオラクルグループに追加するMaker改善提案(MIP)について検討および議論しました。

  1. MIP10c14-SP1:オンチェーンの流動性アグリゲーターのKyber NetworkをLightフィードとして選出。
  2. MIP10c14-SP2提案:(イーサリアムおよびIPFSへの)APIアクセス・プロバイダーのInfuraをLightフィードとして選出。 
  3. MIP10c14-SP3提案:イーサリアム・ブロックエクスプローラーのEtherscanをLightフィードに選出。
  4. MIP10c14-SP4提案:オープンソースWeb3開発コミュニティのGitcoinをLightフィードに選出。

6月半ばのガバナンス投票で、上記の提案が7月3日に行われたエグゼクティブ投票へ進むことが決定し、エグゼクティブ投票の結果、MKR有権者はこれらのMIPを承認しました。

New Light Feeds for Oracles have been accepted by Maker Governance.

これらのMIPおよびその他のMIPによって、現在および将来のMakerプロトコルのニーズを満たすためのMakerガバナンスの取り組みが実現され、分散型ガバナンスがどのように成長しているかが示されています。

なぜオラクルは重要なのか?

設計上ブロックチェーンは、分散型コンセンサスを通じて正確な分散型台帳を極めて効果的に維持できる自立的なシステムです。ブロックチェーンはまた、自己参照型です。つまり、情報を得るためにはブロックチェーン自身以外のものは参照しないようにデザインされています。このことによって、市場価格、気象情報および交通状況などの現実世界のデータと効率的かつ効果的に関わる必要のあるプロジェクトに問題が生じます。Makerプロトコルは、このようなプロジェクトの一つです。Makerプロトコルでは、存在している全てのDaiが十分に担保されていることを確認するために、市場価格情報が必要です。

オラクルのフィードは、市場価格が確定されている中央集権型取引所からプロトコルへ担保資産の価格を提供しています。簡単に言うと、フィードは価格を抜き取り、その価格をブロックチェーン上にトランザクションとして記録します。定期的に(例:数分毎に)これを行うフィードもあります。MakerDAOのオラクルは、0.5%以上の価格変更が起こる度にブロックチェーン上の価格を更新します。

なぜ複数のオラクルが必要なのか?

価格の正確性を維持しMakerプロトコルでの信頼を構築するために、複数のフィードが多数の情報源から価格データを取り出しています。例えば、サービス停止によってあるフィードが故障した場合、またはあるフィードが別のフィードと大幅に異なる情報を提供している場合(ある特定の取引所での価格変動または意図的な干渉に起因する)でも、他の多くのフィードが連携して正確な状況を把握できます。この記事の執筆時点でMakerDAOのフィード・ダッシュボードには、24のフィードに基づいた7つの異なる担保資産の価格が表示されています。

Makerプロトコルでは、メディアナイザーと呼ばれるスマートコントラクトが、提供された全ての価格データの中央値を出しています。使用されるフィードの数が多ければ多いほどその信憑性が向上し、オラクルの信頼性も向上します。簡単に言えば、新しいフィードが導入される度に単一障害点が取り除かれ、エコシステムのスマートコントラクトおよびキーパーが使用する、安定していて信頼できるデータの提供がより確実になり、プロトコルはより分散化されます。

 Light Feeds for Maker Oracles are provided by significant organizations in the Ethereum ecosystem.
Makerのオラクルのフィードの一部としてLightフィードを提供する4つの組織

"Light"フィード・プロバイダーについて

MakerDAOのオラクルのフィードは当初、フィードを運営する個人を脅迫や恐喝から保護するために匿名で提供されていた「ダーク」なものでした。しかし2019年末、Makerガバナンスは「Light」フィードの追加を開始しました。

Lightフィードは、公的に知られている機関、一般的にはイーサリアム・エコシステム内の重要な組織が提供しています。これらの組織は個人より支配力やハッキングに耐性があり評判が高いので、提供されるデータの信憑性が向上します。

Maker Foundationに加え、dYdX0xTokenSets (旧Set Protocol)、 GnosisKyberInfuraEtherscanおよび Gitcoinといった暗号通貨世界での主要なプレーヤーの多くが、Lightフィードを運営しています。

Etherscanは、過去5年間イーサリアム・エコシステムのブロックエクスプローラーとして活躍してきました。 「Etherscanは多数のプロジェクトと密接に関わって、オンチェーンおよびオフチェーンのデータ表示のサポートを提供してきました。私たちの中立性および公平性を重んじる精神は、信頼できる価格データ情報源の提供に役立つと信じています。」とEtherscanの商品および戦略チームのElvis Heeは語ります。

 Gitcoinの創設者Kevin Owockiによると、DaiはGitcoinプラットフォームで2番目に利用されているトークンです。(Saiは3番目に利用されています。)「価格データをクリーンかつ良い状態で維持することによって、Gitcoinのコミュニティメンバーが互いにトランザクションを行えるようになるので、私たちには合理的な経済的インセンティブがあります。GitcoinがMakerのLightフィードを運営できて光栄に思います。」と彼は言いました。

そして、Infuraの共同創業者Michael Wuehlerは、Makerのこのステップを喜ばしく思っています。「私たちは、Web3エコシステムでシステム上重要な部分を分散化していくMakerのプロセスを楽しみにしています。Infuraは、強固なインフラ性能、経験および評判を用いて、さらなる分散化に貢献していきたいと思っています。」と、彼は言いました。 

分散型促進のためにMakerガバナンスに参加しましょう

今回のオラクルの新しいフィード提案などのMIPの提出によって、コミュニティメンバーは、Makerシステムへの変更や追加を提案し、重要な課題を明確にすることができます。Makerのプロジェクトが慎重に完全な分散化へ進むにつれて、MIPはMakerガバナンスの進化に必要不可欠になります。

Maker有権者であるまたはMaker有権者になることを考えている場合は、有権者オンボーディング・ガイドガバナンスとリスクの概要Awesome MakerDAOでご覧になり、木曜日16時(UTC)からのガバナンスおよびリスクミーティングにご参加ください。

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2020年7月16日