Liquidation2.0のアップグレードに関するエグゼクティブ投票が開始
April 21, 2021
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エグゼクティブ投票が行われ、提案が可決されました。パラメータに関しましては、記事後半をご覧ください。
3月12日、ETHの価格が大幅に下落し、24時間で価値の約30%が失われました。これに加えてガス(Gas)価格の上昇によって、Makerプロトコル、Makerコミュニティ、Maker Foundation、そしてイーサリアムDeFiエコシステム全体に負担がのしかかりました。
これらの状況により、キーパー(Keeper)のいくつかが、50ETHの担保に対してほぼ0Daiで入札することになりました。4500万ドルが清算され、多数のキーパーがオークションに参加し、システムの安定性が保つ機会がありました。キーパーは、システムの健全性とDaiの安定性を維持するのに重要な役割を果たしていて、MakerDAOもMaker Foundationも、この先システムに介入および参加するキーパーが増えることに期待しています。このような進歩が、プロトコルの健全性と機能性を向上させています。
ETHの価格が下落している間、Makerのオラクルは最新価格を遅れて提供していました。これは意図したものではありませんでしたが、実際にMaker Vaultが過剰担保されたままでいることに役立ったという波及効果があり、このおかげで清算を避けるために担保を追加する時間が十分にあったユーザーもいました。しかし、価格フィード遅延自体に関する詳細はまだ調査中であり、分かり次第共有および対処していきます。
現在のMakerプロトコルは健全です。しかし、ハッキングもバグも緊急時シャットダウンの計画もありませんが、修正が必要です。したがって、Makerコミュニティは3月13日金曜日にエグゼクティブ投票を行ってパラメータを調整し、同様の事態が確実に起こらないようにします。以下が、オークションのパラメータと、Daiの1米ドルへのペッグの回復に焦点を当てた調整案になります。
ホワイトペーパーに従って、プロトコルはMKRを発行そして売却し、システムに補充します。
Vaultの未払い債務を賄うだけのDaiが担保オークションで調達されなかった場合、不足分はプロトコルの債務となります。プロトコルの債務はMakerバッファーのDaiから負担されます。バッファーに十分のDaiがない場合は、プロトコルが債務オークションを引き起こします。債務オークションではシステムがMKRを発行し(MKRの流通量を増やし)、入札者にDaiで売り出します。
今回の動きで、Makerプロトコルとそれを使いサポートする人々が試されました。コミュニティは、担保価格の急激な切り下げやガス価格急騰などの外部の現実の荒々しい大混乱を切り抜けることができました。今回の出来事は、コミュニティ全体が一丸となって、分散化されているシステムを監視そして保護することの重要性を示してくれました。
コミュニティとMaker Foundationは、状況が明らかになるにつれて、この事態の監視、判断および対処に団結して取り組みました。Makerとプロトコル安定への情熱を再確認できました。ありがとうございます。MakerDAOとMakerファンデーション、ならびにコミュニティ全体で協力して、これからもMakerプロトコルとイーサリアム・エコシステムの健全性を監視していきます。
パラメータ変更に関するディスカッションはこちら変更案は以下で確認できます。
パラメータ変更案
フリップ・オークションおよびフロップ・オークションパラメータのTTLの変更は、今回のようなネットワーク問題解決に必要な追加の時間をキーパーに与えるために設計されています。ロットサイズの増加によって、必要なオークションの回数(つまりトランザクションの回数)が減少します。TTLの大幅な延長は、オークションが最大期間に達する可能性が高いことを意味しています。最大期間を短くすることで、オークションが長引くことが解消されます。
これらのオプションにより、コミュニティはこれから数週間より緻密なさらなる議論を進めながら、これ以上の市場の低迷の影響を和らげることができます。