新しいブロックチェーンアプリはどのようにDeFiを使いやすくしているのか
July 2, 2021
今年は全ての人にとって大変な年でしたが、世界中の素晴らしいMakerコミュニティの皆さんのおかげで、2020年も功績を残すことができました。様々な困難にもかかわらず、今年はMakerDAOおよびDeFiにとって驚異的な一年でした。12月も終盤に入り、多くの人が今後の展開を楽しみにしています。そこで、過去12ヶ月のDaiおよびMakerプロトコルの重要な進歩を復習してみましょう。
2020年が始まった時、複数担保型Dai(MCD)は、まだ誕生からわずか6週間あまりでした。しかし1月22日までに、既にMCD流通量が1億を突破しました1。2月にはアップデートされた複数担保型Daiホワイトペーパーが公開され、DaiがCoinbase Commerce市場へ統合されました。
Daiの普及は、他の分野でも加速しています。Daiゲームイニシアチブが3月にローンチされ、ゲームおよびコレクタブル(収集品)領域におけるDaiのいくつかの主要ユースケースへ可能性が開かれました。Daiは来年も、DeFiを推進しているのと同じような方法で、ゲーム業界推進の基盤を築いていくでしょう。
Forgotten Artifacts内のDaiブランドのNFT、DAInerys Vaultborn
また、コロナウイルスのパンデミックの深刻さが明確になった3月には、グローバル市場での価格変動が激しくなりました。3月中旬の市場低迷により、多くのコミュニティ議論が行われ、その後数ヶ月間でMakerプロトコルにいくつかの改善案が実装されました。
MakerDAOの完全な分散化に向けた取り組みが引き続き行われ、3月末にはMKRトークンの管理権がガバナンスへ移行しました。4月上旬、コミュニティが完全に分散型のMakerプロトコルを維持し、DAOの全面的責任を負うための最良の方法について、フォーラムおよびガバナンスコールで一連の議論が始まりました。このプロセスの一部として、13の最初のMaker改善提案(MIP)が導入されました。また4月には、新規Maker Foundation理事会も結成されました。
5月にまた、複数担保型Daiの重要な進展があり、4つ目の担保タイプとしてWBTCが追加されました。この新規担保により、Vault所有者は、暗号通貨分野で最も人気な資産Bitcoinを利用して、Daiを発行できるようになりました。また、コミュニティが13の最初のMIPを投票で承認したことにより、ガバナンスのコア機能、および担保追加プロセスがコミュニティに受け継がれました。これは、DAOの自律および分散化に向けた決定的一歩です。そしてついに、5月12日、一連のガバナンス・プロセスを経て単数担保型Dai(Sai)がシャットダウンされました。
6月にDaiの普及が加速し、月末にはTVL(total value locked/ロック総額)が20億ドルに到達しました2。今年中旬にDeFiが暗号通貨業界の流行を形作っている間、Dai対応デビットカードが、暗号通貨業界および主流経済間の橋渡し的役目を果たしていました。さらに6月には、ハイパーインフレに対抗する貯蓄ツールとして主にDaiを利用しているラテンアメリカで、Daiが顕著な草の根的人気を博しました。
7月、Makerプロトコルで4つのLightフィードが承認され、MakerDAOの完全な分散化が進む中、信頼性およびセキュリティが強化されました。
9月には、Makerプロトコルの重要アップグレード、Liquidations 1.2が導入されました。また、急速に発展しているNFT分野でDaiが勢いを増し、デジタルアートおよびカルチャー市場での通貨として、その地位を確立しました。同月、3人目の独立したメンバーがMaker Foundation理事会に参加しました。
2020年12月この数字は、20年12月7日のものです。
10月にMakerDAO投票ポータルの主要アップデートがリリースされ、MKR有権者の投票が今まで以上に簡単になりました。
コロナウイルスのパンデミックにより、ほとんどの暗号通貨イベントがオンラインに移行しましたが、それでもMakerのイベント企画者が、思いとどまることはありませんでした。6月に分かりやすい教育ミートアップとして始まったFriDAI Brunchesは、10月末には非常に人気になっていました。
11月はすぐにやってきました。13日に、流通するDaiの量が10億を超え、待望のマイルストーンを達成しました。これは、Daiのプロジェクトが最初に発表されてから5年後、複数担保型Daiローンチ一周年の直前でした。同月後半、日本コミュニティ向けの教育的DeFi入門、やさしいDeFiが、一周年を迎えました。
11月13日にDaiの流通量が10億に達しました。
12月1日、Eth 2のフェーズ03がローンチされました。イーサリアム・ネットワークの一連の大規模な改善の第一歩、Eth 2.0により、イーサリアムは分散性またはセキュリティを損なうことなく、大幅にスケールすることが可能になります。これは、その過程でのMakerプロトコルおよびDeFiのスケール拡大に貢献しています。
最後に12月には、Dai Statsガイドも更新され、フラッシュローンがMakerプロトコルにもたらす可能性のあるリスクを軽減するための、重要なガバナンス投票が行われました。コミュニティは、MKR有権者のガバナンス投票を管理および処理するDsChiefのガバナンス・セキュリティ更新を承認しました。
1年が終わりに近づく今、Makerガバナンス・コミュニティ、ならびに世界中にいる広範囲のDaiおよびMakerプロトコルユーザーのコミュニティのおかげで、MakerDAOはDeFiムーブメントの最前線に位置しています。Maker Foundationは、この素晴らしいコミュニティの一員でいられること、そしてMakerプロジェクトの進歩を手伝ってくれた全ての人の貢献およびサポートに感謝しています。
それでは、良いお年をお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。
MakerDAOについてさらに学び関わっていくには、Makerブログを読み、Rocket.chatのプロジェクトに参加し、MakerフォーラムのMakerガバナンス・ディスカッションに関与してみてください。